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【目次】



{フェイレン物語前夜 あらすじ}

美少女が大好きな、槍主フェイレン

気まぐれで野良猫のような性格の彼女は
今日も刺激的な一日を過ごす。

賭け試合を終えた、その日の晩
お気に入りの美少女と
戯れに興じていた彼女の耳に
『風撃槍選定の儀』の情報が入った。

最初は気のりしなかった彼女だが
風撃槍の槍主に選ばれれば
この国随一の美少女、第三皇女との
婚姻が認められると聞いた途端
少し乗り気になった彼女は、参加するか否か
呑気に考え始めるのであった。


『三賢者物語 フェイレン物語前夜 第一章』
http://khaost2.blog96.fc2.com/blog-entry-182.html


『三賢者物語 フェイレン物語前夜 第二章』
http://khaost2.blog96.fc2.com/blog-entry-185.html


『三賢者物語 フェイレン物語前夜 第三章』
http://khaost2.blog96.fc2.com/blog-entry-189.html


『三賢者物語 フェイレン物語前夜 第四章』
http://khaost2.blog96.fc2.com/blog-entry-197.html


『三賢者物語 フェイレン物語前夜 第五章』
http://khaost2.blog96.fc2.com/blog-entry-200.html


『三賢者物語 フェイレン物語前夜 第六章』
http://khaost2.blog96.fc2.com/blog-entry-201.html


『三賢者物語 フェイレン物語前夜 第七章』
http://khaost2.blog96.fc2.com/blog-entry-204.html




『三賢者物語 フェイレン物語前夜(FC2小説版)』
http://novel.fc2.com/novel.php?mode=tc&nid=152587


フェイレン物語前夜 第一章から、第七章までを纏めて
FC2小説の規格に合わせて、再構成する予定のモノです。
{現在(2012/09/06)最終章の第七章まで公開しました}

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tag : FC2小説

闇夜に紛れて ~新たなる旅立ち~


薄暗い闇夜に、動く影がある。
影は、足音を忍ばせ、周囲を伺いながら馬小屋に近づいていく。


どうみても、怪しいソレは、周囲に人影がないことを確認すると
素早く、馬小屋に入り込んだ。


しかし。



「やはり、此処に来たか」
「!?」


予期しない声に動揺しながらも、影は身構えた。


「まったく、往生際が悪いんじゃないか? フェイレン」
「……あんな事があって、すんなり受け入れられる方が変だと思うけど」
「だが、ある意味、自業自得だろ? それに私は警告したはずだぞ? まあ、さすがに、ああなるとは予想してなかったが」
「とにかく、堅っ苦しい宮廷で生涯を過ごすなんて、まっぴらごめんだわ」


影人の正体は、フェイレンであった。
彼女が、何故このような事態に至ったかと言うと、話は少しさかのぼる。


風撃槍の主となってしばらくして、皇帝に呼び出されたフェイレン
まったく予想だにしなかった展開に狼狽えることとなった。


皇帝フェイレンに、求婚したのである。


どうやら、風撃槍選定の儀でのフェイレンの活躍を見て
一目惚れしたらしい。


それは、ある意味では名誉な事とも言えたが
フェイレンにとっては、青天の霹靂以外の何者でもなかった。


そもそも、フェイレン選定の儀に参加したのは、国で随一の可愛い美少女と謳われる
第三皇女、フェインとお近づきになることが目的だったのだ。

女性であるフェイレンが風撃槍の主となった場合、おそらく婚姻に比する地位や財宝などを
与えられるだろうと予想し、それを利用してフェインに近づく魂胆であったが
まさか、皇帝求婚されるとは思ってもみなかった事態である。


皇帝の求婚を正面切って断ることは、不可能に近い。
そのメンツをつぶして、無事に帰れるはずはなかろう。

そもそも、実は、目当ては地位でも名誉でもなく
皇帝でした、などとは、それこそ口がさけても言えぬことである。


それでも、なんとか理由を付けて事態を回避しようと、もがいてはみたものの
結局、なし崩し的に婚姻の日取りまで決められては、フェイレンには
二つしか選択肢はなかった。


一つは、そのまま皇帝求婚を受け入れ、妻となること。

しかし、元来、自由気質なフェイレンは、自分が生涯、宮廷での生活に耐えられるか? と考えて
ものの数秒で、無理! と判断した。


結局、もう一つの選択肢、『逃げる』を選ぶしかないと判断したフェイレン
今日まで逃亡の機会を伺っていたのである。


「翼をもがれ籠の中で過ごさなければならないなら、わたしは死を選ぶわよ」
「大袈裟な。 …しかし、確かにお前の性格上、耐えられなさそうではあるが」
「でしょう? なら、此処を通して頂戴。 わたしたち親友よね?」
「……ふむ、これが俗に言う、義理と人情の板挟みというやつか」


ミンレイは、しばし悩んだが、やがて決心がついたのかフェイレンに向き直る。


「よし。 では、わたしをこの場で気絶させろ。 たまたま自分の馬の世話をしてる所をお前に襲われた
とでも、言っておこう」



そんな親友の提案に、フェイレンは不覚にも、目を少し潤ませた。


「…やっぱり持つべきは友人ね。 ありがとう、恩に着るわ」
「なに、私としても、お前が辛い目に遭うのをだまってみることはできんからな。 生きていたら、また何処かで会えるだろう。 だからさよならは言わんよ」


その言葉に目を潤ませながら、フェイレンミンレイを抱きしめた。

ミンレイは、抱きしめてくる彼女の頭を優しく撫でる。


しばし、別れを惜しむかのように抱きしめ合う二人。


やがて、フェイレンはごめんと一言詫びると、当て身を食らわし
ミンレイを気絶させた。

そっと、横たえさせてから、フェイレンは馬に飛び乗り
そのまま、馬小屋を飛び出して行った。


「さて、逃げ出してはきたものの、何処へ行けばいいのか」


皇帝のメンツをつぶす行為をしてしまった以上、国中にフェイレンの手配書が配られるであろうことは
容易に想像がつく。

国外の異民族が暮らす辺境の地に行くか、いっそうのこと義賊にでもなろうかしら?
などと不穏な考えがフェイレンの頭をよぎった時、突然、前方から声がかけられた。


「困っているようだな、風撃槍の主」
「!?」


声をかけてきたのは、フードを被った人物だった。
よく見ると、隣に武器を持った女兵士らしき人物もいる。

雰囲気からして、只者ではなさそうだ。


「貴方、何者? 追っ手にしては早すぎるわね」


警戒の色を隠さない声で、相手に問う。


「君にとって今大事なのは、私が何者か? ではなく、どうすればこの窮地を脱することができるか?
だと思うのだがね」

「むっ」


正体不明の人物は、どうやらフェイレンの事情を知っているらしい。
しかし、追っ手という訳でもないようだと彼女は判断した。


「ひょっとして逃亡の手助けでもしてくれるというの? そうだとして、一体、どういう目的で?」
「ふむ、そうだな。 私達は君の力を必要としている、とでも言おうか。 力を貸してくれると言うなら
君の窮地を救おう。 わるくない提案だろう?」

「ようは、助けるかわりに力を貸せって事? ……そうね、考えてもいいわ。 でも、いい加減、顔ぐらい見せたらどう?」
「おっと、これは失礼」


そう言うと、フードの人物は素顔をみせる。


(あ、好みかも)


フェイレンの彼女への第一印象は、好みかも、であった。
こんな状況だというのに、美少女に目がない彼女らしい。


「わたしの名はメイヤ。 この世界とは違う所からやってきた」
「この世界とは違う、ってどういう事?」
「ま、言葉通りの意味だがね。 君の持つその槍と同様、私も異世界から来た、ということだ」
「え? この槍、貴女のモノなの?」
「違う。 だが、そのエレメントウェポンは、この世界とは違う場所で作られたモノだよ」


その確信めいた発言を聞いて、フェイレンは興味が湧いた。


「えれめんとうぇぽん?」
「この世界でいうと、陰陽道に近い概念だな」
「なんか難しくてよくわからないんだけど……」
「ふむ。 ゆっくり説明してやりたい気もするが、あいにく、君もそれ程時間の余裕はあるまい。
私の提案を受け入れ、私達に付いてくると言うのなら、道すがら説明するが?」



(う~ん、どうしようか? 結構、好みのタイプなのよね~)


いつのまにか、相手が何者か? ではなく、相手が自分好みの美少女である
ということが、行動の判断基準になっているフェイレン


(なんか、話も面白そうだし、どことなく話し方がミンレイに似ているのも良い感じよね~。
逃亡生活をするくらいなら、美少女と過ごした方がいいかもしれないな~)



ほんのしばらく悩んだが、こういうとき、彼女は自らの直感を優先する。
とどのつまり、この子と一緒なら面白いことになりそうだ、という予感である。


「そうね、いいわ。 なんか面白そうだし」
「うむ、君ならそう言ってくれると思っていたよ」


などと言いながら、にこやかな笑みを浮かべたメイヤを見て
この選択、正解だったかも、などと思うフェイレンであった。



―――こうして、彼女は新たな旅立ちを迎えたのであった。



『三賢者物語』本編に続く。

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テーマ : ゲーム製作 関連 - ジャンル : ゲーム

 風撃槍の主


 これより、選定の儀が執り行われることになる。
 試合はあくまで、選定の儀に挑むに相応しい者を選ぶ為のモノだ。


 本当の選定の儀とは、皇帝の前において行われるのだ。
 予め身を清め、正装を身に着けたフェイレンは謁見の間に赴いた。



 ―――謁見の間



 皇帝の前にひざまずき、言葉を待つ。


 顔を上げよ、との言葉に、顔を上げたとき皇帝の側に意外な人間を目にした。


 「先程の試合、見事であった。 さあ、聖騎将についてゆき、風撃槍に汝を示すがよい」
 「聖騎将、ミンレイ。 選定の儀の進行を任されている。 ついてこい」


 ミンレイが、招く方向に、二人して進む。



 「いや、ほんと、素晴らしい試合だったぞ。 今度、お前ともう一度手合わせをしてみたいものだな」

 その質問を無視して、フェイレンは当然の疑問を口にした。

 「…将官になったとは聞いてたけど、将官の最高位になってたなんて初耳ね」
 「そりゃそうだろう。 何せつい最近赴任したばかりだったのでな。 しかし、先程のお前の唖然とした顔は中々のモノだったぞ。
直前まで、秘密にした甲斐があるというものだ」




 などと、言いながら、屈託なく笑うミンレイ
少し呆れるフェイレン

 しかし、その地位をかさに着ないところは、彼女らしいとも
フェイレンは思った。


「さて、この宝物庫の奥に風撃槍がある。 こっちだ」


 不承不承で、ついて行った先に、ソレはあった。


「なるほど。 この国じゃみかけないような、妙な形をしているわね」
「うむ。 では選定の儀を始めるか。 とはいえ、単に武器を手に取るだけだがな」
「なんか投げやりね。 もっとこう、荘厳な感じで粛々進むものだと思ってたんだけど…」
「まあ、昔はそうやってたらしいのだがな。 あまりに財政を圧迫する上に
どうも、選ばれる基準ではないらしく、先々代から、儀式が簡易になったようだ」

「なんか、納得し難いものがあるけど。 …ま、いっか」


 何の気なしに、フェイレン風撃槍を掴んだとき、一陣のが巻き起こった。


「なっ!?」
「え?」


 (マスターヲ認識シマシタ、エレメントヲ解放シマス)


 その言葉は、フェイレンの脳に直に流れ込んでくるようだった。
 しかし、それについて考える暇はなかった。

 槍の周囲に、猛烈な風が渦巻き始めたのである。


「な、なんとかしろー!」
「そ、そんなこと急に言われても?! というか、どう扱えばいいかわからないわよ、こんなのぉ~!?」


 フェイレンがなんとか、風撃槍の扱いに慣れるまでの間に
 宝物庫にあった他のモノが、いくつも傷物になってしまっていた。



 ―――四百年近く見つからなかった風撃槍

こうして新たに誕生したのだった。




 ちなみに、壊れてしまったものに関しては、ミンレイの給料から天引きされる事に
なったという。



 ―――合掌。




 次章に続く。

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テーマ : ゲーム製作 関連 - ジャンル : ゲーム

フェイレン VS ハーン




 決着


 試合の場に、二人が立ち並ぶ。

 決勝まで勝ち進んできたのは、槍使いのフェイレンと、棍使いのハーンである。


 ――棍主ハーン


 その力量が非凡であることは、彼が扱う武器からして知れるというモノだ。


 今回の、選定の儀に追加された勝利規定からすると、棍は著しく不利な武器といえたが
ハーンは、その不利をモノともせず勝ち進んできたからだ。

 達人とは、立ち居振る舞いからして違うモノ。
 ハーンには同年代の若者にはない、身に纏う雰囲気からして既に相手を制するところがあった。

 しかし、フェイレンもさるもの。
 ハーンから、静かに発されている闘気を、柳のように涼やかに受け流している。



 ―――双方、武器を構えると、試合開始の銅鑼がなった。



 試合開始と同時に、両雄は激突する。

 正面から素早い突きを放つハーン
 それをかわしながら、フェイレンは槍を横薙ぎに払う。

 右から左に弧を描いて打ち込まれた一撃を、ハーンは身を引いてかわすと同時に
フェイレンの左側面に打ち込む。


「やりますね」
「貴方こそ」


 激しい攻防の後、磁石が反発するかのように
両者はパッと離れる。


 初撃で、互いの力量が近接してることを知ったハーン
遠慮は無用とばかりに、素早い連撃を繰り出してきた。


 上段への打ち下ろし、中段への突き、下段への払いの三連撃である。


 フェイレンは、二撃までをかわし、最後の払いを防御すると同時に
即座に切り返すが、立てた棍で受け止められる。


 双方の武器のリーチはほぼ互角。


 速さではフェイレンに分があるが、一撃一撃の重さではハーンの方に分がある。
長引けば、不利になるのはフェイレンの方だといえるだろう。


 ハーンは棍を構えなおす。
 その構えには、およそ隙がない。


 後手に回っていては埒が明かない、と判断したフェイレンは攻勢に転じた。
 素早い突きを繰り出しながら、一気呵成に攻めたてる。

 その勢いは瀑布の如きであった。

 凌ぎきれず、後方に飛び退くハーンを逃がすまいと
豹の如き俊敏な動きで、追いすがるフェイレン


 しかし、それこそがハーンの思惑通りの展開だった。


 いったん後退すると見せかけて、フェイレンの前進に合わせるかの如く
恐るべき速さで懐に踏み込み、フェイレンの脇腹を打つ。

 咄嗟に勢いを殺して身を引いてみたものの、かわしきれる筈もなく
一撃を食らってしまっていた。


「ッ!!」


 思わず、呻きそうになる程のダメージを受けたフェイレンに、とどめとばかりに鋭い突きが見舞われた!


 しかし、猫の如き柔軟さで、後転しながらこれをかわすフェイレン



 ―― 一連の凄まじい攻防に、沸き立つ観客の上げる声が天を突くように高まる。



 フェイレンは、さらに後方に大きく飛び退き着地するが、脇腹の痛みが効いてるのか
表情に苦痛の色が混じっている。


「素晴らしい程しなやかな動きですね。 今の一撃で終わると思ったのですが」
「そう簡単に落ちる女とは思わないでほしいわね」


 そう言うと、ウィンクを放つ。
 もっとも、それはやせ我慢と時間稼ぎの色合いが強いようだ。

 
 相手が詰め寄ろうとするそのわずかの間に、自らの状態を確認する。


(たった一撃貰っただけでこのダメージ、か、でもまだ戦えない程じゃないわね)


 しかし、フェイレンが回復する間を許すはずもなく
さらなる、攻勢に打って出るハーン

 左側面から打ち込まれた棍を防ぐ、が、今まで以上にしなった棍が
したたかに、フェイレンの左腕を打つ!

 咄嗟に払いを繰り出し、それと同時に後方に飛び去る。


 鈍い痛み


 見ると、フェイレンの左上腕は赤く腫れていた。

 出血をともなった攻撃ではないが、ハーンの攻撃は
ジワジワ、フェイレンにダメージを与えていく。


 明らかに、消耗させる事が狙いのようだった。


 受けてばかりでは、このまま押し切られると判断したフェイレン
攻撃は最大の防御とばかりに、突きの弾幕を張る。


 素早く、矢継ぎ早に繰り出される突きに、ハーンの前進が止まった。


 その隙を機と見たフェイレンは、上段へ神速の突きを放つ!

 とっさに、仰け反りながら、かわしたが更に中段への連撃がくる。
 これを左に飛ぶことで、連撃から逃れようとする。

 その着地時点を狙って、さらにフェイレンの横薙ぎの払いが襲う。
 棍を地面に立ててそれを受けるハーン


 いくら速いとはいえ、一度見た技を食らう程、ハーンは甘くはない。

 
 だが、途端場での強さはフェイレンの方が上だったようだ。
 そのままコマのように回転を始め、下段に三連払いを放つ。

 凌ぎきれずに上空に飛び退いたハーンを追いすがるように
下から上へ、弧を描くが如く切り上げる。


 わずかに届かないと思われた、その時、フェイレンが驚くべき行動にでた。
 切り上げながら槍を掴んだ手を離し、槍を宙に放ったのである!

 まだ空中にいたハーンはかわしきれず、太ももに槍が突き刺さり
その所為で着地が乱れ、もんどり打つ。


 此処までの試合中、一度もフェイレンは槍を投げたことがなかったことが
ハーンのミスリードを誘い、咄嗟の判断を誤らせたのだった。


 そう、試合とは、直接対戦する前から既に始まっているモノなのである。


 倒れたハーンに、手を差し伸べるフェイレン

「勝負とはいえ、ごめんね。 さすがに手加減できなかったわ」
「いえ、自分がまだ未熟だった、ということです。 おめでとうございます」
「…格好つけすぎよ」


 勝者となっても驕ることのないフェイレンと、敗者になっても潔いハーンの態度に
観客から暖かい声援が飛び交った。



 ―――かくして、風撃槍選定の儀の勝者は決まったのであった。


 次章に続く。

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テーマ : ゲーム製作 関連 - ジャンル : ゲーム

フェイレン VS レイシェン



 陰陽激突



 ―――キィィィイインン!!



 ぶつかり合う、クロガネが奏でる協奏。


 目まぐるしい攻防の中で、二人の美女が宙を舞う。


 かたや槍主と、かたや扇主は、華麗にして苛烈な打ち合いを繰り広げている。
 その華麗ながら激しさを増す剣戟に合わせるかのように、会場内の熱気も上がっているようだ。


 声にならない声、ときおり溜息に似た吐息の数々。
 喜怒哀楽の全てが、此処(選定の場)にある。



 そんな群衆の見守る中、フェイレンレイシェンの戦いは続いていた。


 一見、リーチで勝る槍が有利かと思われるこの試合。

 しかし、今、試合を優勢に進めているのは、意外にも
双戦扇使いの、レイシェンであった。

 試合開始直後、先に攻めたのは、フェイレンであったが
その怒濤の如き攻めを、二つの戦扇でことごとく防ぎきっていた。


 一見すると、フェイレンの一方的な攻めに見えるが、よく見てみれば
後の先に徹しているレイシェン鉄壁の如き防御を突き崩せず
体力を消費し始めているフェイレン、という図式だ。




 ―――風撃槍の主選定、第三試合。




 『少しでも、相手に出血させれば勝利』という、新しい規定と、第三皇女との婚姻
とどのつまり、皇帝の一族に迎え入れるという破格の条件もあってか
今回の選定の儀では、未だかつてない程、多彩な武器の使い手達が集まった。


 新たに参加した、多彩な武器の使い手達は、特に今回の規定
最大限に生かせる武器を選んでいるようだ。


 優勝候補ともくされ、前回も出場した強豪達も、追加された勝利規定と
初めて相手にする特殊武器に翻弄されたのか、次々と脱落するという
波乱の展開となっている。


 フェイレンにおいても、第一試合の青龍偃月刀の使い手はともかく、第二試合で対戦した
多節鞭の派生と思われる、特殊な鞭の使い手を相手にしている。


 極めつけは、この第三試合の相手、戦扇使いレイシェンである。


 まったくの無名であった彼女もまた、数々の名のある使い手達を下し
此処まで勝ち残ってきた、異才であった。


(驚いた、これが本物の戦扇使い、か)


 フェイレンにとって戦扇の使い手は、このレイシェンが初見である。
 だからこそ、事前にレイシェンの試合を見ることができたのは幸運だったと言える。


 開いては斬撃、閉じては打撃、その上開いたは鉄のにもなるという
一対一の接近戦においては、優れた資質を秘めた武器である事を知った。


 もっとも、通常の武器ではない戦扇は、扱いが難しく
熟練するには、難度の高い武器である。


 剣や槍と違い、技を伝える門派も数少ないからだ。


 それを、二つ同時に、自分の手足の如く使いこなすレイシェン
並ではない。


 実際、フェイレンは激しく攻めてるように見えて、その実
迂闊に間合いに入らないよう警戒している。

 それ故に、攻めきれないのである。


「驚いたわ、戦扇を此処まで使いこなせる達人がいたなんてね」
「…………」


 寡黙にして、冷徹
 レイシェンは、社会の『暗部』に属する使い手のようだった。

 フェイレンのお喋りに付き合う気は、毛頭ないらしい。


(無愛想な娘ね。 折角の綺麗な顔が台無しじゃない)


 これだけの強敵を相手にして、このような感想が試合中に思い浮かぶ
フェイレンも、ある意味、只者ではないと言えるだろう。


(さて、どう攻めたモノかしら?)


 通常の攻めでは、後の先に徹し、鉄壁の防御をしながら
相手のミスを待っているレイシェンは突き崩せない。

 それは、此処までの打ち合いで得た結論であった。


(なら、この技ならどう?)



 ―――それまでとは一変し、フェイレンから必殺の気迫が放たれた。



 並の者なら、気圧されかねない裂帛の気合いを目にして
なお、レイシェンの表情は揺るがない。


 未だかつてない程の速さで踏み込み、上段に突きを繰り出すフェイレン

 回避は不可能と判断したレイシェンは、しかし、あくまで冷静に戦扇を展開し
これを防ぐ。


 しかし、防がれた瞬間に槍を反転させ、今度は中段に石突を打ち込む!

 かつて、ロンシェン広場で繰り出したあの一撃より
なお早く、鋭い連撃である。


 ガッ!


 しかし、それさえも、レイシェンは読んでいたのか防ぎきり
連撃の隙をついて、もう一方の戦扇カウンターを放とうと
する。

 だが、その瞬間、彼女の視界からフェイレンが消えていた。


(……!?)


 そう、フェイレン連撃はまだ終わっていなかった。

 石突を防がれた瞬間、彼女は地を這うようにしゃがみ
下段に突きを繰り出していたのである。


 ――されど、その最後の一撃が放たれる刹那直感的に危険を察知した
レイシェンは、後方に大きく飛び退いていたのだった。


 試合はまだ終わってないと判断した観客が、さらなる盛り上がりをみせた、その時
予想外の言葉が紡がれた。


「私の負けだ」


 フェイレンの瞬く間に放った連撃をかわしたと思われた、レイシェン
自らの負けを認めたのである。


 よく見ると、足下に一筋のが流れていた。
 そう、彼女はかわし切れていなかったのだ。


「最後の一撃にも反応された時は、正直焦ったわ。 紙一重の差ね」
「なぐさめはいらない」

 そう告げると、何事もなかったかのように、彼女は会場を後にした。

 (そんなつもりじゃないんだけどな~、何処までも冷静な娘ね)


「勝者、槍主フェイレン!」


 一瞬何事かと、静まりかえっていた観客は、審判の声に我に返り
歓声をあげる。

 その声に応えるように、手を振りながらフェイレン
待合室に下がったのであった。


 「ふう、さすがに、楽じゃないわね」


 思いの外、今までの試合での疲れがでたのか、彼女は壁に背を預けると
目蓋を閉じた。

 最後の試合を前に、しばしの休息をとるフェイレンであった。



 次章に続く。

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 風撃槍



 ――突如、フェイレンの後方から殺気が放たれた。



 反射的に横に身を退いた瞬間、が頬の側面を掠める。

 続けて接近してくる気配に、フェイレンは前方に跳躍し身をひねりながら
後方の、殺気を放ってきた相手を視認する。

 相手は、フェイレンが前方に飛ぶのとほぼ同時に、追撃を加えるために
彼女に迫ってきていた。


(…疾いっ!)


 剣による一撃を受け止め、払いながら
さらに後ろに大きく跳躍する。

 自らが得意とする間合いを取ろうとしての行動であった。

 無論、相手もそれを承知して、距離を取らせないよう詰めて
くるだろうと身構えたが、何故か相手は近づいてこない。

 怪訝に思いながらも、相手の顔を見る。


 (あれ? この顔何処かで??)


 などと、彼女が記憶を探っていると…。


「隙だらけだぞ、フェイレン。 クンフーが足りてないんじゃないか?」
「…ひょっとして、ミンレイ?」


 名を呼ばれた相手は、相好を崩す。


「久しぶりだな」
「……久しぶりの再会でまさか、いきなり剣を突きつけられるとは思わなかったわ」
「ははは、そう言うな。 あんまりに隙だらけな背後をみせた、お前がわるい」


 やや複雑そうな表情のフェイレンと、好対照に満面の笑顔を浮かべる
ミンレイ

 かつての友人との再会は、派手好きのフェイレンに相応しいモノとなったのだった。


「随分な挨拶じゃない。 …それはそうと、なんでこんな所に?」
「それはこちらのセリフだぞ。 この近くに野盗がたむろしてる、と言うんで、よし
討伐してやろうと思ったら、まさかお前に出くわすとはな」

「……相変わらず、豪快な性格ね」


 ミンレイの漢らしいセリフに、はぁ~、などと溜息をつきながらも
フェイレンの表情は、何処か嬉しそうだった。


「しかし、何年ぶりかな? まあ、めでたい再会だ。 近くの酒場で乾杯でもしようじゃないか」
「そうね。 でも、その前に、こいつらを役人に引き渡さないといけないから手伝って」
「ふむ、いいだろう」


 野盗が居たアジトから縄を持ってきた二人は、手際よく縛り上げ
近くの町の役場に連れて行った―――






 ―――報奨金を手にしたフェイレンは、酒を酌み交わそう!
などと言うミンレイと一緒に、酒場にやってきていた。



 美人が二人もそろうとがある。

 酒場の視線を独占していたのだが、野盗を退治した凄腕の使い手という噂が
すでに広まったせいか、彼女たちに声をかける者はいなかった。


「そう言えば、聞いたぞ。 ロンシェン一の美人で、えらく腕の立つ槍主との噂じゃないか」
「わたしも聞いたわ。 女だてらに将官に抜擢された凄腕の剣主、ってね」


 お互いニヤリと笑い合う。
 気のおけない友人という言葉がぴったりの二人である。


「しかし、なんでまたこんな所にきたんだ? ひょっとして、風撃槍の主選定の儀か?」
「ええ、そうよ。 なんか気が向いたので、ね」
「嘘をつけ。 お前が宝貝になど興味を持つはずがなかろう
さては、第三皇女のフェイン様が目当てだな?」

「…鋭いじゃない」
「ふん、何年の付き合いだと思ってる。 というか、相変わらず美少女好きなところは
変わってないとみえる」

「貴女も、その言葉使い、宮仕えになっても変わらなかったようね」
「むっ、それは言わない約束だろう」
「あはは、ごめんごめん。 でも、ミンレイってばホント変わってないわね。可愛いわ」
「――なっ!? いきなり何を言うんだ、こんな所で!」
「あら、かつての恋人に随分と冷たい物言いじゃない?」


 恋人という言葉に、耳まで赤くなるミンレイ


「あ、あれはだな。 若さ故の過ちというか…」


 ごにょごにょとつぶやく彼女を見て、さも悲しそうにフェイレンが言う。


「そんな言い方、傷つくなぁ~。 …あんなに愛し合った日々を過ちと言うの?」
「うっ」


 しどろもどろになる彼女を、ニヤニヤしながら言葉責めにする。



「ど、どちらにしろ、女同士の付き合いは恋人とは言えん!」
「あら、それは何故かしら?」
「常識だろう!?」
「そんなもの、時代と共に変わっていくモノよ」



「――変わってたまるかっ!!」



 実に、見事なツッコミっぷりである。



「ふふ、やっぱりミンレイってからかい甲斐があるわね」
「せっかく、忠告をしてやろうと思ったのだが、やめた」
「ごめん、謝る。 で、忠告ってなに?」


 あまり反省していなさそうなフェイレンに、ぶつぶつと、文句を言いながらも
人の良いミンレイは続きを口にする。


「皇帝がフェイン様を溺愛してるのは知ってるな? あの方を泣かせたら命はないぞ
やめとけ」

「泣かすつもりはないわ。 愛でるつもりはあるけど」
「どこまでも自分に正直なヤツめ…。 はぁ~、やっぱり忠告しても無駄だったようだな」
「まぁ~ね~。 でも、ありがと、心配してくれて嬉しいわ」
「ふん、忠告はしたからな?」


 何故かニヤリと、含みを持たせるような言い方をするミンレイ
 しかし、ほろ酔い気分フェイレンはさほど気に留めなかった。


「そういえば、風撃槍選定の儀、ミンレイは挑まなかったの?」
「いや、私も昨年、勝ち抜いて手にしてみたが選ばれなかったようでな」
「貴女が選ばれないなんて、風撃槍の伝説って眉唾物なんじゃない? …只の槍だったりして」
「失礼な事を言うな。 皇帝の祖がそれを使い、国を統一したという代物だぞ?」
「伝説って、尾ひれがつくものだしね~。 ここ数百年槍主が見つからないって話だし
にわかには信じがたいわね」



 いささか、胡散臭そうに言うフェイレン


「いや、確かに、何か他の槍と違う感じがしたよ。 まあ、お前も勝ち進めばわかることだが」
「簡単に言ってくれるじゃない。 今年は特に強者が揃いそうなんだけど」
「それがだな、今年は勝利規定が変わったのだ」
「勝利規定?」
「うむ、少しでも血を流させた方が勝ち、だ」
「…なるほど、俊敏さと速さが求められるワケか」
「その通り。 豹のようなしなやかで素早い動きが出来るお前にとって、有利だろう?」
「せめて、ネコと言って欲しいわね。 後は、リーチがあり鋭利な武器が有利になる、か」
「今までのやり方では、主が見つからないので、古文書を参考にしたらしい。
風撃槍の伝承に、その身、誰よりも速く、風の如しとあってな」

「ふ~ん」


 いまいち興味の薄いフェイレンは、気のない返事をする。


「そうそう、これを渡しておこう」
「?」
「馬を借りることが出来る割り符だ。 徒歩だと、まだお前は散財しかねんからな」
「ふふ、何から何までありがとう。 やっぱり持つべきは友ね」


 ―――その後、昔話などを肴に、ひとしきり酒を酌み交わした後
夜更けに酒屋を出た。



「なかなか楽しい時間だったよ」
「わたしも楽しかったわ」
「これでも公務で忙しい身でね。 またな」
「ええ、またね」



 ―――都で、また会おう。



 颯爽と立ち去って行くフェイレンに向かって、ミンレイはくすりと笑うと

彼女に聞こえないぐらいの大きさで呟いた―――




 次章に続く。

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 疾風


 木漏れ日の差し込む森の一角。
 小鳥が一人の美女の周りを飛び回っている。

 彼女が指をかざすと、一羽の小鳥が舞い降りた。

 差し込む光と優しく微笑む美女、そして指に止まって鳴いている小鳥があいまって
非常に美しく、幻想的ですらある光景だった。



 ―――ぐぅぅううぅ~。



 そんな幻想的な時間を、突然、何処からともなく鳴った音が破る。
驚いた小鳥たちは、何処かに飛んで行ってしまう。


「ああ、いっちゃった~、美味しそうだったのになぁ。 な~んて、半分冗談だけど」


 ……幻想は、容易く現実の前に砕け散ったのであった。


「う~ん、お腹が減っちゃったな~。 途中で使い過ぎちゃったのはやっぱりまずかったか」

 力なく言葉を呟いた彼女は、フェイレンその人である。

 イェンに、第三皇女の話を聞いてうずうずしていた彼女は、とうとう書き置きを残して
都を目指して旅立ったのであった。

 試合で稼いだ金で、路銀は足りてる筈だった。

 しかし、彼女は計画性がまったくといっていい程なく、途中立ち寄った村や町で
散財してしまい、とうとう底をついてしまったのである。

「少なくなった金を増やそうと、賭け事をやったのがいけなかったか」

 はぁ~、なんて溜息をついた、その時!



 ―――そんな彼女の後ろから、突如、人影が飛び出してきた。



 素早く、彼女を取り囲んだその人影の正体は、この近くを縄張りにしている
野盗達である。

「あり金残らず置いてって貰おうか」

 とっくに気配に気づいていたフェイレンは、特に驚いた風でもなく彼らを見つめてたが
獲物を前にして、興奮してる男達は気が付かない。

「ん? ほぉ~、よくみりゃ結構な美人じゃねぇか」
「こんな所で寂しく座ってないで、俺達と来いよ」


 などと、ニヤニヤしながら下世話な言葉使いで彼女に喋りかける男達。

 フェイレンは、どうしてこういう連中って、みんな似たような話し方するんだろう? などと思いながら
ニヤリと、不敵な笑みを魅せる。

「鴨がネギをしょってきた、って感じね」
「はぁ?」

 男達にとって不幸だったのは、彼女がただの美人ではなかった、という事だろう。



 
 この後、彼らの情けない悲鳴が森に木霊したのは言うまでもない――






 ―――ここは、付近の野盗達が根城にしている洞窟の前。



 見張りの男があくびをしていると、いきなり目の前に黒い影が突風の如く現れた。


 あっ、と言うまでもなく、影は懐に飛び込んできており、男が衝撃を感じた時と
意識が落ちていったのは、ほぼ同時だった。


「とりあえずは、一人。 後、十人ぐらいだっけ~? まあ、アイツが言っていた事が本当なら、だけど」


 路銀が底をついて、色々思案したあげく、フェイレンが思いついたのが
野盗狩りであった。

 適当に森をぶらぶらしてれば、飛んでに入る夏の虫の如く自分に群がってくるだろう
と、踏んだのだが、思いの外上手くいったのである。

 まんまとそれに引っかかった間抜けな野盗の一人を、優しく丁寧に尋問して潜伏場所と
仲間の人数を吐かせたフェイレンは情報をもとに、彼らのアジトにやってきた訳だが…。

「なっ?! なんだてめぇ!!」
「あちゃ~、見つかっちゃったか。 ま、この方が手間がないか」

 洞窟の入り口から出てきた男に見つかってしまうが、彼女に慌てる素振りはない。

 騒ぎを聞きつけ、洞窟からぞろぞろと野盗達が出てくる。

「あ~? 官憲かと思えば、女じゃねぇか」
「油断するな、こいつ見張りを倒してるぞ」
「みとれて惚けてたんだろ?」


 そんな事を言い合いながら野盗達は、フェイレンの周囲を囲む。

 最後に、戦斧を持った巨漢の男が洞窟からぬぅっと出てくる。
 この野盗達の頭領、ワンである。

「官憲や役人って感じじゃねぇな。 何者だ?」
「悪党に名乗る義理はないわね」
「…ふん、格好つけたことを、後悔するぞ?」

 ワンは、怒気のこもった低い声を出す。

「野郎共、可愛がってやれ!」
「応っ!」

 囲んでた男達が一斉に襲いかかろうとした
その瞬間、フェイレンの体が沈み込む。



 ――突如、旋風が巻き起こった。



 槍を手に疾走する彼女の髪が、流星のように舞い始める。

 全ての攻撃を紙一重で躱し、弾き、いなしながら縦横無尽に躍動するフェイレン
誰も止めることができなかった。



 ―――風を捉えることなど何者にも出来はしない。



 男達は一矢報いる事もなく、次々と倒されていく。



 ――――それは、にわかに起こった一陣の風に薙ぎ倒されるが如く、であった。



「なっ?!」


 瞬く間に倒されていく男達を、呆然と見ていたワンの前に
いつのまにか、笑顔で立っているフェイレンが居た。

「ごめんね~、路銀がたりなくてさ。 とりあえず寝てて」
「ぐ、貴様!」

 苦し紛れに放った大振りな戦斧が、フェイレンに当たるはずもなく、虚しく空を切る。
 隙だらけの足下を払われ、体勢を崩したその顎下に鋭く石突がめり込み、ワンの意識を奪う。


「ま、こんなものかな」


 倒れ伏した野盗達を見ながら、フェイレンは一息をついた。


「さて、どうしようか。 お宝を奪うもよし、役人に突き出して報奨金を貰うってのもいいわよね~」



 しかし、そんな彼女の背後に、別の気配が近づいていた―――。


 次章に続く。

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