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- 博徒 -


とうとう、四日が過ぎた。

宿屋の店主は、不思議と何も言ってこなかったが
フェイレンは、出て行くことにした。

行く当てもなかったが、店主に世話になった礼を言うと
彼は首肯だけして奥に引っ込んだ。

しばらく、街道を歩いて行きながら、どうしたものか…と
考えていると、歩いていく先で、喧騒が聞こえてきた。

何事かと思えば、どうやら、ゴロツキ同士の喧嘩らしい。

関わらない方がよさそうだったし
フェイレンもそうしたかったのだが
あろうことか、そこに、見知った顔を見つけた。
あの日、ゴロツキのお頭の後ろにいた手下だった。

おまけに、彼らは、一方的に殴られ蹴られていて
それに、必死に耐え、命乞いさえするモノもいたが
暴力を加えてる方は、面白がるだけで
手心を加える様子がない。

あのままでは、死んでしまいかねない。

正直、あの男達を助ける義理も義務もなかったが
ここで、見て見ぬふりして通りすぎれる程
物わかりのいい大人になれてなかったし、微かにうずく正義感が
邪魔をした。

宿屋を出る時、護身用に持ってきていた槍の柄を握りしめ
一呼吸をおいて、精神を整えると、声を張り上げた。

「やめてください! 彼らは命乞いさえしてるじゃないですか!?」

少女があげた大きな声に、一瞬、場が静まりかえった。

男達は最初、フェイレンが発した声とは思わず
彼女以外の声を上げたと思われる女を捜したが
フェイレン以外には見当たらず、彼女がこちらを
キツい眼差しで見てることに気がつき
小娘が何を考えて声をかけたのか、訝しがった。

「なんだ、てめぇ。 小娘風情がえらく気を張った声を上げるじゃねぇか」
「あなた方は、何の恨みがあってその人達に暴力を振るってるのですか?
すでに命乞いまでしているというのに、暴力をやめない理由はなんなのです?」
「はぁ? おい、こいつ何を言ってるんだ?」
「さぁ? 俺達が何をしようと、お前には関係がないだろうが?」
「人が危うく殺されかかってるのを見て見ぬふりなどできません。 もう一度言います。
暴力をやめてください」

そこまで言って、ようやく、男達は
この小娘が、自分たちを止めようとしていることに気がついた。

何せ、小娘である。

まさか、これほどの数の男達を前に、本気で暴力を止めようとする人間が
それも、小娘にしか見えない子供がいるとは
夢にも思わなかったので、状況を理解するのに時間がかかったのである。

「ん? こいつ槍を持ってやがるぜ」
「…ああ、そうか、こいつか。 ゴロツキを一人で撃退したとかいう武術家の娘ってやつは」

どうやら、この男達は、噂でフェイレンを知っているようだった。

「くっ、くくく。 どんな筋肉女かと思えば、まるで強そうに見えねぇ。 お前らこんな小娘を倒せずに
尻尾を巻いて逃げ出したってのか?」
「ははははっ! こりゃ傑作だ」

男達はひとしきり、嘲笑すると
フェイレンに向き直った。

「武術家の娘かなんか知らんが、この人数に勝てると思ってんのか、てめぇよ~」
「こっちは遊びでやってんじゃねぇんだよ」
「なんなら、あんたがこいつらの代わりになってくれてもいいんだぜ?」

小娘一人に、大の大人が数を頼みに凄みをきかせている姿を目の当たりにして
フェイレンは、心底、気持ち悪いと思った。

「わかりました。 私がお相手すればいいんですよね? かかってきて下さい」

そういうと、彼女は槍を構えた。

男達は、またしても、一瞬彼女が何を言ったのかを理解できず
惚けた顔をしていたが、やがて我にかえると、憤慨した。

「このガキぃ~、なめたことを言ってくれるじゃねぇか…」
「今更、泣いて謝ってもゆるさねぇぞ、おい」

憤懣やるかたないといった様子の男達は
一気に、フェイレンに襲いかかってきた。

いくら、武術の心得があるといっても、男達とフェイレンは
体格差がありすぎる。

見たところ、武術経験者はいないようだが
一対一ならともかく、周囲を囲まれては
フェイレンといえど、勝つことはできない。

彼女は、身を翻すと、走って逃げ始めた。

「…こっ、こいつ! あれだけ、偉そうなこと言ってたくせにいきなり逃げやがったぞ!」
「まちやがれ! ぶち殺してやる!!」

さらに怒りを増幅させた男達は、もの凄い勢いで
彼女を追いかけて、走りだした。

フェイレンは、しばらく走っていくと、適当な狭い路地道に入っていった。

左の曲がり角に入っていった彼女を、おいかけて男達は
路地に殺到する。

頃合いと見ると、フェイレンは身を翻しざまに
槍で一人の男の足を突いた。

もんどりうって、倒れ込む男のせいで
後ろの男達が一瞬つまってしまう。

その隙を見逃さず、今度は、一気に二人の男を倒してしまう。

ようやく、男達は、フェイレンが何故
この狭い路地に逃げ込んだのかを理解するが
時すでに遅し。

彼女は、次々と、槍突きを食らわせて
男達を行動不能に陥れる。

なんとか、逃げて路地を出られた男は四人程だけだった。

「おいおい、嘘だろう。 なんだこれ、どうなってんだ?」
「まだおやりになりますか?」

フェイレンの静かながら、気迫の籠もった声に
男達は戦慄を覚えずにはいられなかった。

また数の上では男達が多かったが
護身用の小剣ぐらいでは、武装したとしても
勝てる気がしなかった。

「くっ、小娘が! 覚えてやがれ!!」

そう捨て台詞を吐くと、男達は背を見せて逃げていった。

「…ふぅ」

少し緊張をといたフェイレンだったが、逃げる男達とは
逆方向から、こちらに歩いてくる集団に気がつき
再び、警戒する。

「助かったぜ」

声をかけてきた男は、先程、殴られていたゴロツキだった。

かなり酷い怪我をしていて、痣があちこちにあり
後ろからやってきた他の男達も似たような状況だった。

「…いったい、何があったというのです? なんで貴方たちはあの男達に殴られていたのですか?」
「世話ねぇ話だ。 あんたにやられて以来、俺達の面目は丸つぶれでな。 これを機会に潰してやろうってやつらが
山ほどいるのさ」
「この界隈、力が全てだからな。 弱みを見せたらご覧の通り、食いつかれるのさ」
「…そんな。 で、でも、それは自業自得じゃないですか。 あなた方が今まで悪いことをしてた因果応報でしょう?」
「ま、そう言われればその通りだがね。 このまま行くと、俺達は明日を生きられない身なのさ」
「なあ、あんた。 昨日、親分が言ったように、用心棒になってくれよ」
「このままじゃ、まじで、俺達はやばいからな。 あんたがいなければ死んじまう」
「な、何を言ってるんです!? なんで、私が貴方たちを助けなければならないんですか!」
「何故って、こうなっちまったのは、そもそもあんたに原因があるんだぜ?」
「あんたが、あんなことをしなければ、俺達は今でも大手を振って街を歩けたんだ。 それが
今は、このざまだ」
「そうだ、そうだ。 あんたのせいだ。 あんたが悪い!」

フェイレンは呆れて物が言えなかった。

男達の言い分はまったくもって、理が通っておらず
彼女を恨むのは筋違いというものだった。 

「ふざけないでください! 私はただ、自分の身を守っただけです!!」
「たしかに、そうかもしれんが、このままじゃ俺達は野垂れ死にだ」
「あんたは、俺達が死んでもいいってのか!?」

言うことが滅茶苦茶である。

あまりに滅茶苦茶過ぎたが、しかし、先程の様子から
男達の言い分がまったくの嘘ではないことも
事実だろう。

このままでは、彼らはいずれ殺される。

自分に非がないのは明らかだが、目の前の人間が悪党だからといって
見捨てられる程、彼女は薄情にはなれなかった。

しかし、いくらなんでも、彼らの言い分は理不尽過ぎる。

悩みながらも、到底、受け入れられない現実に
彼女が悶々としていると、更に、後ろから声がかけられた。

「手下が世話になったようだな」
「!?」

混乱を極めていたフェイレンに、低い声がかけられた。

よく見ると、このゴロツキ達の頭目だった。

「あ、あなたは…」
「ふん。 どうやら、混乱してるようだな。 まあ、ちょっと付き合えや、わるいようにはしねぇからよ」

どう考えても信用できない相手だったが、混乱の極みにあったフェイレンは
しぶしぶ、後についていってしまっていた。


――酒屋

「ここは、俺達が世話してる店の一つだ。 ま、茶でも飲んで一息つきな」
「……」

そうは言っても、毒でも入ってるんじゃないかと
フェイレンは疑わざるをえない。

「同じ茶器から注いだものだぜ? 毒なんて入ってねぇよ」

そう言うと、フェイレンを信用させる為か
茶を飲んで見せた。

しばらく見ていたが、特に様子に変わりがないので
恐る恐る、自分の分を飲んでみる。

「…おいしい」

言った後で、しまった! と思ったが
それを見たゴロツキの頭は、ニヤリと嫌な笑いを浮かべる。

「ふん、良い茶葉を使ってるからな。 当たり前だ」
「……」

この男が一体何を考えて、このようなことをしているのか
意図を探りかねてると、相手は話をきりだした。

「お前は、勘違いをしている」
「?」
「お前は俺達のことをただの悪党だと思ってるようだが、そうじゃねぇ。
この店もそうだ。 俺達が金も人も回してなんとか商売をやっていけてるわけよ」

そう言いながら、手を上げると、店の主人らしき男が近寄ってきた。

「へぇ。 親分にはお世話になっております」
「この店だけじゃねぇ。 俺達は、結構な人間を助けてんだよ。 確かにあんたから見れば
あくどいこともしちゃいる。 いるが、そればかりが俺達の全てじゃねぇってことさ…」
「しかし、お前も見たように、この界隈は弱肉強食だ。 小娘に負けたと噂がたっちまって
今まで睨みをきかせてた俺らの縄張りは、今、やつらみたいな猟犬に食い荒らされようとしてる」
「……」
「確かにあんたは、自分の身を守っただけかもしれねぇ。 しかしな。 そのことによって
俺達と、俺達の縄張りが危機に瀕している。 あのとき、やばいことになる、と言ったな?
つまりは、こういうことだ」
「…だから、私に責任をとれ、と言うのですか?」

どう考えても理不尽な状況ではあったが
彼女は相手の真意を尋ねてみた。

「責任…というのとは違うな。 あんたの言うとおりあんたは、あんたの身を守っただけだ。
それが悪いとはいわねぇ」
「だから、これは、単なる提案なんだよ。 お願いと言ってもいい。 俺達の用心棒になってくれないか?
十分な金は用意する。 住処も用意しよう。 悪い話じゃねぇはずだぜ?」

悪い話じゃないとか言ってはいるが、フェイレンからすれば
第一印象が最悪な相手である。

素直にうんとうなずくわけにはいかないという、拒否感が彼女の首を縦にふらせない。

「ま、あんたも、今日一日いろいろあっただろうからな。 考える時間が必要だろう。
こちらで宿を用意してもいいんだが、それじゃ、あんたは安心できねぇ」

そう言うと、懐から、お金を取り出し
フェイレンの前に置く。

「…受け取れません」
「そうつれないことを言うな。 そもそも、あんたが今や宿すらとれねぇ
文無しなのはわかってるからな」
「……それでも、受け取れません」
「ふ~む、思ったより頭の固いやつだな。 そうだ、さっき、手下が世話になったと言ったな?
これは、助けたお礼ってことで、一つ、納めてくれねぇか?」

そう言うと、男は軽く頭を下げる。
ゴロツキの親分とはいえ、目上のモノに頭を下げられると
育ちのいいフェイレンは、断りにくかった。

彼女は、溜息をつくと、一言告げた。

「わかりました。 このお金だけは、受け取ります」

意識的に「だけ」を強調してみせたのは
なし崩してきに、用心棒まで引き受けさせようとすることを警戒してのことであったが
この男の言うとおり、彼女は文無しである。

こんな物騒な世の中を、宿無しで過ごすのは
さすがに不安が大きかったのもあって、彼女にしてみれば
苦渋の決断だった。

「それでいい。 まあ、しばらく、考えてくれや。 おい、お前ら、この子を送ってやれ」
「その必要はありません。 だけって言ったはずですが?」
「やれやれ、ほんとに頭の固いやつだ。 ま、それでいいってんなら是非もねぇ」

話がついたと見たフェイレンは、お金を懐に入れて立ち上がり
店を去って行った。


――宿

彼女が選んだ宿は、あの朴訥な主人のいる宿であった。
そもそも、彼女が本当に安心できる家には戻れず、他の宿を取るというのも
気が引けて、結局、元いた場所にきた。

さすがに、今度は、財布ごと出すことはなく
お金を取り出して渡した。

「…ふん。 7日分ってとこだな。 前の部屋でいいか?」
「はい。 またお世話になります」

そう告げて、彼女は、元いた部屋に入った。

「寝具は洗ってある。 食事の取り方は忘れてないな?」
「はい、大丈夫です」

フェイレンがそう答えると、朴訥な宿屋の主は
去って行った。

「不思議な人。 何も聞かないでくれるのはありがたいけれど…」

床について、一息つく。

考えなければならないことがいろいろあった気がするが
とにかく疲れていた彼女は、そのまま、横になって眠ってしまっていた…。
【後書きもどき】

一月ぶりにお目にかかります。

当初の予定では、もう少し先まで話を書くはずでしたが
ちょっと疲れたのと、一区切りつけそうだったので
ここで、筆を置きました。

フェイレン物語前夜登場時点とは、かなり性格が異なってますが
あそこに至るまでをコツコツと書き上げるつもりでおりますので
もうしばらく(いつになるかお約束できないのが、申し訳ないのですが)
お待ち頂ければ、と思っております。

まだ幼さが残る彼女は、ある意味では、ゴロツキの頭目に乗せられかけてると言ってもいいのですが
そこは、人生経験の足りなさ故だったりします。

さて、男達の頭目の提案を、フェイレンは飲むのか飲まないのか?
待て、次号!
{毎回、こんな感じですみません(苦笑)}


【追記】

本文の一部の誤字を修正しました。
(2016/04/30付)

この記事に、拍手クリックを頂きました。
拍手クリック、どうも、ありがとうございます。
(2016/05/01付)

本文の一部を修正しました。
(2016/05/01付)

新たに、拍手クリックを頂きました。
拍手クリック、感謝致します。
(2016/05/01付)

後書きもどきの一部を、修正しました。
(2016/05/03付)

この記事に、更に、新たに拍手クリックを頂きました。
拍手クリック、有り難く存じます。
(2016/05/03付)

テーマ : 自作連載小説 - ジャンル : 小説・文学

 

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